元官房長官・野中広務氏が、機密費の流用を暴露(3)


野中広務氏による暴露、毎日新聞および朝日新聞が取り上げたことで、共同通信および時事通信なども追随しています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010050100147
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100501-OYT1T00716.htm

 小渕内閣官房長官を務めた自民党野中広務元幹事長(84)は30日、長官在任中に内閣官房機密費を「1カ月当たり、多い時で7千万円、少なくとも5千万円くらい使っていた」と明らかにした。共同通信の取材に答えた。

 内訳については月々、首相に1千万円、国会で野党工作などに当たる自民党国対委員長参院幹事長に各500万円程度のほか、政治評論家や野党議員らにも配っていたと説明した。官房機密費は毎年十数億円計上されているが、官房長官経験者が使途を明らかにしたのは極めて異例だ。

http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010043001001111.html


しかし、この暴露は、実は民主党政権が官房機密費を自由に使うことの妨害を目的とするものではないかとの指摘がありました。
そうかもしれません。しかし、野中氏の意図がどうであれ「自民党政権での機密費の流用」が報じられたことは、民主党よりも自民党に、より大きなダメージになると私は考えます。

ただし、ここは冷静な視点も必要だ。最近の民主党批判の典型的パターンを思い起こしていただきたい。


「たしかに自民党はこういうことをしてきた。しかし、民主党はその政治を変えるという期待を担って政権交代したのだから、変えられなければ国民への裏切りだ」


変革の過程における試行錯誤など一切無視して、現状を断罪し、過去を免罪する。視聴者や読者を妙に納得させるレトリック。


自民党など野党はもちろん、それこそ多くの政治評論家やジャーナリストがこれを利用して、世論を誘導しているフシがある。


(中略)


野中氏が民主党政権に一矢を報いるには、官房機密費の暴露しかなかったのではないかと、筆者は勝手に以下のように想像するのである。


自民党は野党対策や世論操作に官房機密費を使ってきたが、これは本来、好ましいことではない。民主党にはこれを無くしてもらい、正しい政治を進めていいってほしい」


そう言えば麗しく聞こえるのを計算した上で、年間12億円という官邸の資金を封じ込める圧力をかけているのではないか。

http://ameblo.jp/aratakyo/