山本太郎および自民党による「皇室の政治利用」


参議院議員・山本太郎氏は、これまでにも、原発事故被害に関するデマを流した「前科」があります。
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20130828/p1


先月31日に開催された園遊会での「天皇への直訴」も、軽率かつ無責任な行為でした。
自民党の閣僚らから議員辞職を求める声も上がっていますが、主権回復式典および東京オリンピック招致に皇室を利用した自民党に山本氏を批判する資格は全くなく、自民党の行為こそ処分に値すると思います。


私と同じ意見の記事などを、以下引用します。


沖縄タイムス社説(3日付け)

 日本国憲法は第4条で天皇の地位について「国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」と定める。これを受けて第7条は、国事に関する行為について具体的に10項目を列記している。天皇の国事に関する行為はすべて、内閣の助言と承認が必要だ。

 国会議員が政治家として、天皇に対し、政治的問題についての手紙を渡すことは、天皇を政治の場に引き込む恐れのある行為である。

 思慮分別を欠いた軽率な行動だという批判は免れない。

(中略)

 天皇の政治利用に関する規定は憲法にも他の法律にもなく、どのような行為が天皇の政治利用に当たるか、あいまいだ。

 安倍政権は、サンフランシスコ講和条約が発効した日にちなんで、4月28日、天皇・皇后両陛下を招いて「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を開いた。沖縄にとって「4・28」は、日本本土の主権回復と引き換えに、沖縄に対する一切の統治権を米国に委ねた日である。

 そのような事情を考慮して歴代政権は式典開催を避けてきた。

 それなのになぜ、安倍政権は沖縄の強い反対を押し切って式典開催に踏み切り、天皇・皇后両陛下を招いたのか。

 時の政権は、政治的主張や施策のために天皇の権威を利用することを厳に慎まなければならない。それが、憲法の趣旨だ。

 この際、あらためて政府や政党に問いたいのは、山本議員の行動と、天皇の「4・28式典」出席と、どちらが天皇の政治利用度が高いのか、という点である。

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-11-03_56119


作家・藤谷治氏のツイート(1日)

僕なんかはごく自然に、「山本氏は『反原発派は礼儀も現実も知らない』って思いたい人に格好のサンプルを提供している人」と思ってしまう。いいのかそれで。僕は良くないと思う。原発推進も反原発も、しっかり頭を使ってものをいいなさい!

https://twitter.com/yuntachura/status/396155353055772672


ライター・小川たまか氏の論考(1日付け)

一連の言動から、純粋な気持ちを感情の赴くままに伝えることが正義であるとでもいうかのような、幼稚な思考を感じてしまいます。
(中略)
これまで山本議員はストレートに意見を言い、行動することで支持を集めてきたのだと思いますが、その「戦法」がどこでも通じるという思い込みは楽観的過ぎます。また、もし通じないだろうと予測できていたのであれば、なぜあえてそれを行ったのでしょうか。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogawatamaka/20131101-00029443/


昨日、宮内庁次長が、山本氏の手紙を「事務方で預かり、陛下には上げていない」と発言しました。
その理由は、推測ですが、天皇が読めば政治に関与することになり、天皇が「読まない」と判断することも「政治的判断」と解釈されかねないからではないでしょうか。
天皇が「自分が判断しなかったことにしてほしい」と頼んだか、事務方が忖度したか。そのどちらかだと考えています。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013110501002151.html