バラク・オバマ大統領にノーベル平和賞


ノーベル平和賞授賞理由の全文

 ノルウェーノーベル賞委員会は、09年の平和賞をバラク・オバマ米大統領に授与することを決めた。その理由として、オバマ氏は多国間外交と人びととの協力を強化することに並はずれた努力をした。とりわけ、オバマ氏の核なき世界についてのビジョンや働きを重視する。

 オバマ氏は、大統領として国際政治において新たな機運を作り出した。国連やその他の国際機関が果たすことのできる役割を強調したことで、多国間外交が中心的な位置を取り戻した。最も困難な国際紛争を解決する手段としても、対話と交渉が好まれるようになった。核なき世界のビジョンは、核軍縮や武器をめぐる交渉を力強く激励した。オバマ氏の主導のおかげで、米国は世界が直面する気候変動の挑戦に立ち向かう上で、これまでよりも建設的な役割を果たしている。民主主義と人権も強化されるだろう。

 オバマ氏ほど、よりよい未来へ人々に希望を与え、世界を引きつけた人はほとんどおらず、まれな人物だ。オバマ氏の外交は、世界をリードするには、世界中の人々の大半が共有する態度や価値を基盤にしなければならないとする考えに基づいている。

 108年にわたって、委員会は、そのような国際政策や態度を促進することを目的にしてきており、まさにオバマ氏が今、その分野で世界をリードするスポークスマンになっている。委員会は、オバマ氏が「今こそ、私たち全員が、グローバルな課題に対してグローバルな対応をとる責任の一端をとる時だ」と強調していることを支持する。

http://www.asahi.com/international/update/1009/TKY200910090393.html


朝日新聞では「就任間もない国家首脳が受賞するのは異例」とされていますが、順当と言えるでしょう。
アメリカ国内での支持率は低下しているとも報じられていますが、オバマ氏の言動のみならず存在自体が画期的であることは変わっていないと思います。
核廃絶」は現実的には無理ですが、それをアメリカの大統領が訴えることに大きな意義があります。
北朝鮮との関係でも新たな展開があるでしょう。
不安及び恐怖が溢れる世界に、今年、日米ともに民主党により歴史的な政権交代が行なわれたことは、希望の光です。
今後も期待しています。