石原慎太郎及び中田宏が責任を取らない「東京オリンピック招致」「新銀行東京」「開国博Y150」


今日、2016年夏季オリンピックリオデジャネイロで開催されることが決定されました。
東京は、私の予想通り落選しました。


これまでのオリンピックの歴史を鑑みれば、2008年に北京で開催したのに、その僅か8年後に北京と同じ東アジアの東京が選ばれることなど、まずありえませんでした。
この無謀なオリンピック招致活動に要した費用は「約150億円」とされていますが、実際はもっと多いとも報じられています。民間資金を含むとはいえ、100億円以上の税金が投入されてしまったようです。
IOC総会には都職員70人余を自腹で参加させるなどした」とも報じられていますが、その職員もいい迷惑でしょう。
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009100300247
http://www.daily.co.jp/general/2009/10/03/0002411810.shtml


案の定、東京都知事石原慎太郎氏は「これで都知事を辞めることは絶対ございません」と述べたとのこと。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20091003k0000e050023000c.html
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091003/lcl0910030917010-n1.htm


オリンピック招致をはるかに上回る1400億円もの税金を投入した新銀行東京の大失敗を受けても辞任しないのですから、当然なのでしょう。
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/shinginko/news/080327-2.html


「中小企業救済」を行なうとしても、既存の金融機関を活用する選択肢があったのですが、「新たに銀行を設立する」などというハイリスクな手法を採用してしまったのです。


石原氏は「経済音痴」と批判されることがありますが、「現実が見えていないこと」が最大の問題なのだと私は考えています。
「こうすべきだ」と思い込んでしまえば、他者の意見には耳を傾けず暴走する。
そのような傾向が、これまでの石原氏の発言からは感じられます。


今年の都議選で都議会第1党となった民主党もオリンピック招致自体には反対していなかったので、都議会での責任追及はあまり期待できません。
このままでは、任期満了まで在職し、退職金も満額受け取るのでしょう。
全く情けない状況です。


横浜市長の中田宏氏も、「開国博Y150」の責任を取ろうとする態度が見られないままです。

 開港150年を祝うイベント「開国博Y150」は、153日間の有料入場者が約124万人に終わった。500万人という目標の4分の1にさえ届かなかったのはなぜか、責任はどこにあるのか、市内経済を活性化させたのか――。

(中略)

 「この行事はあくまでも市が行ったものだ」。閉幕翌日の28日、開国博を主催する「横浜開港150周年協会」会長を務める横浜商工会議所の佐々木謙二会頭は定例記者会見で、赤字になった場合の責任は横浜市にあると強調した。

 一方、同市の林文子市長は市議会で「150周年協会が責任を持つ」と答弁している。赤字が出た場合に備え、協会と市の責任のなすり合いが始まっている。

(中略)

 市は期間中、2008年度に新設した「教育プログラム」の名目で、市立小中高校、特別支援学校約500校の児童・生徒約20万人を全額市の負担で会場に招いた。それでも、45億円を見込んでいた入場料収入は、8月末現在で約24億円。21億円の不足が生じている。

(中略)

 横浜市は、開国博の総予算157億円のうち補助金として82億円を投じている。市議会は、中田氏の参考人招致を求めたが、中田氏は「調整がつかない」と応じておらず、責任の所在を明らかにするメドも立っていない。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20090929-OYT8T00125.htm


約20万人もの市内の児童・生徒を「全額市の負担で」動員しても、有料入場者数は目標の4分の1未満。
無惨な結果です。
横浜市はオリンピック招致並みの税金を投じているのですが、「費用対効果」の視点からはどうだったでしょうか。
巨額の税金に見合った経済効果があったとは考えられません。
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090929ddlk14040203000c.html
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090930ddlk14040271000c.html
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20091001ddlk14040195000c.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20090925/CK2009092502000071.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20090926/CK2009092602000076.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20090927/CK2009092702000063.html


「協会と市の責任のなすり合いが始まっている」とのことですが、そうなるのが当たり前でしょう。
最大の責任は、明らかに前市長の中田氏にあるのですから。
中田氏が自身のWebサイトで横浜市長辞任について「私個人にどんなメリットがあると思いますか? 任期満了までの約8ヶ月間、このまま市長を続ければ、その間の給与は保証されています。何かに行き詰まっていたわけでもありません」と述べているのは詭弁です。「開国博Y150」は「行き詰まっていた」のですから。
突然の市長辞任は市議会での責任追及から逃げたと思われても仕方ないのですが、開催の意義を強調するだけで責任を財団に押し付けようとする態度も卑怯です。
市議会での参考人招致を断った中田氏が、再度市議会に招かれた場合、出席することがあるのでしょうか。
http://blog.nakada.net/?eid=94087
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20091002k0000m070132000c.html
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20090802/p1