血液型性格判断(1)


昨日、メジャーリーグレッドソックスの松坂がマリナーズイチローと対戦した際のTV中継で、現地の人が「日本では血液型で性格を判断するそうだ。松坂は○型だから○○タイプ、イチローは○型だから○○タイプ…」だなどと解説したそうです。

血液型性格判断がこれほど多くの人々に信じられているのは、きっと世界で日本だけなのでしょう。
外国人に、日本人どうしの会話でよく見られる「血液型は何型ですか?」という質問を浴びせれば、「相当な変人」だと思われかねません。「輸血するとき以外に必要のない情報を、どうして訊くのだろうか?」と不思議がられるでしょう。

心理学では「血液型と性格は全く関係ない」というのが常識なのですが、「これまで色々な人と会ってきたから分かる。血液型と性格は関係あるに決まってる!」などと言う、自分がいかに歪んだ認知システムで間違った思い込みをしているか気付かない人々の数は、そう簡単には減りそうもありません。

このテーマについては、私のメインのブログ「不登校・ひきこもり」でも取り上げたので、よろしかったらご覧ください。

「血液型で人の性格は規定される」と考えることの問題には様々なものがありますが、その最たるものは「間違った人間観」と言っても良いかもしれません。

血液型性格判断では人間の性格を「固定的なもの」としているのですが、実際には人間は変化していくものなのです。

確かに2、3日では性格は変わらないことが多いかもしれませんが、長期的には変わっていきます。

私が学んでいるカウンセリングは、人間の変容を促す行為なのですが、血液型性格判断の人間観からすると、「カウンセリングは無駄」だということになってしまいます。

そんなことは、馬鹿げた話だとしか言いようがありません。