「南京事件」と「オウム真理教事件」


20日名古屋市長・河村たかしが「南京事件はなかった」などと発言したことに、中国が反発しています。
22日、河村は「何十万という虐殺はなかったとこれまでも言ってきた。堂々と言った方がよい」「数十万人を虐殺したと言われる南京事件は、なかったのではないか」と述べています。
24日、東京都知事石原慎太郎は「当時あれだけの装備しかない日本軍が、あれだけの期間に(中国が主張する)40万人を物理的に殺せるわけがない」と述べ、河村を擁護しました。
http://www.sanspo.com/shakai/news/120222/sha1202221915015-n1.htm
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012022401019
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012022400748


なぜ、石原および河村は、死者数にこだわるのでしょうか。
中国側の主張する死者数には、確かに誇張があるかもしれません。
しかし、南京での死者が4万人でも、4千人でも、当時の日本が中国を侵略し、多数の中国人を殺めたことには変わらないのです。死者数は、本質的な問題ではないのです。


仮に、オウム真理教教祖・麻原彰晃が「自分は大量殺人の首謀者と思われているが、亡くなったのは100名に満たない。だから、大量殺人ではない」などと語ったとして、それに対して、怒らない人がいるでしょうか。
河村発言に中国人が怒るのは、当然なのです。


山梨学院大学教授・小菅信子氏の指摘。

名古屋市長の発言は、「歴史」についての勉強不足、「歴史問題」についての理解の甘さ、外交エチケットの欠如、そのすべてか、いずれか。

https://twitter.com/#!/nobuko_kosuge/status/172524424736677888


このブログの過去の記事。ご参考まで。
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/archive?word=%B2%CF%C2%BC%A4%BF%A4%AB%A4%B7
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/archive?word=%C0%D0%B8%B6%BF%B5%C2%C0%CF%BA