「減税日本」名古屋市長・河村たかし、「孤立してしまう」からと、あっさり「減税」の看板を下ろす!


減税日本」の党首でもある名古屋市長・河村たかしが、党是の「減税」をあっさり撤回してしまいました。
その理由は「孤立してしまう」のが嫌だから!(笑)
大阪市長橋下徹との会談後の河村のコメントも、情けない限りです。


橋下が「今の段階で増税か減税かを政治家が意見表明するのはナンセンス」「(減税、増税は)一番最後の話」と述べたのは、正論です。橋下の主張にも、部分的には(笑)賛同できます。

地域政党減税日本」の代表を務める河村市長は、次の衆議院選挙に向けて減税政策を柱に訴えていく考えを示してきましたが、連携を目指す大阪市の橋下市長は、減税政策に難色を示しています。これについて、河村市長は、3日、NHKのインタビューで、「橋下市長が『減税とばかり言うな』と言うのも分かる。衆院選に向けた公約として、減税政策にこだわれば孤立してしまう」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120204/t10015776631000.html

 河村氏は会談後、「橋下氏と合意した事項」として、どういう社会システムを作るか考える▽役人ができない大転換を考える▽橋下氏は河村氏を嫌いではない▽国政は互いに何をするかを決めた後(に協議)▽月に1回くらい連絡を取る▽増税か減税かは社会システムを考えた後(に検討)▽民間にお金が回る社会を作る――と書いたメモを読み上げた。

 河村氏は「減税には色んな形がある。肉屋のおやじが冷蔵庫を変える時に補助をするのは設備投資減税だ」と主張。衆院選での減税の争点化について「社会システムを変えてから」とし、事実上、看板としてきた「減税」議論を先送りする考えを示した。

http://www.asahi.com/politics/update/0204/OSK201202030217.html


河村および「減税日本」の議員たちは、「何のために減税が必要か」を説明できなかったそうです。
減税日本」は「名古屋市議会議員の報酬半減」を公約しましたが、それでは「やっていけない」ことを「減税日本」の議員自身が認めています。

 その後は議会側と全面対決となり、10年夏に市長自らが議会リコールを主導するなど異常事態に突入した。そして、市長を辞職して臨んだ出直し市長選で圧勝し、さらには、市議選に自らが率いる「減税日本」の候補者を大量に擁立。庶民の既成政党への不信感を追い風に、議会の過半数を押さえることを目論んだ。

 だが、過半数を取ることはできなかった。問題は数だけではない。新人議員は急きょ、出馬を決めた人ばかりで、準備不足が露呈した。市議選後に不祥事が表面化し、市民の減税日本への期待感は急速に縮んでしまった。“稼業議員”が“素人議員”に代わっただけだ、とのボヤキも広がった。

 市民税恒久減税の看板も揺れている。なぜ、減税なのかの説明が変遷し、曖昧になっていった。庶民減税と言いながら、一律減税では金持ち優遇になると批判された。また、減税することで市の行政改革を加速させるとの説明も、説得力を失っていた。市長が議会とのバトルや各種選挙に力を傾注し、市役所内改革には汗を流しているように見えなかったからだ。

 結局、議会との対立を延々と続けたことにより、市民税減税への市民の思いが冷めてしまったようだ。河村市長のある支持者は「とにかく恒久減税を成立させて、地に足の着いた政策をしっかりやってほしい」と語る。また、減税日本のある市議は「われわれ議員は市長の指示で動くだけの単なる起立要員にされている」と、嘆く。会派内で減税案について議論されたことはなく、市長の指示に従って動いているだけという。

 庶民革命の大看板も揺れている。

http://diamond.jp/articles/-/15382

名古屋市議会は議員報酬を年1600万円から800万円にする条例案を特例措置で可決しました。
これにより、報酬額は月50万円、夏と冬のボーナスが100万円ずつで年800万円になります。
しかし、とりあえずの特例措置ですので、6月から始まる議会では恒久化を目指します。

減税日本はなんとか報酬半減の公約を今のところ暫定的ですが、実現いたしました。
他の党からの追及に対して十分な説明ができない

http://bowwow99.exblog.jp/13472276/

ですから、議員報酬は800万なんかではとても選挙なんか出来ません
という、どこかの党の言い分は確かに当たってます。
(中略)
選挙制度をもう少し見なおせばきっとお金のかからない選挙できると思います。

ならば、議員報酬800万でも十分やっていけるでしょう。

http://bowwow99.exblog.jp/13429306/


河村の主張は、単なる「票集め」のためのポピュリズム大衆迎合主義)にすぎなかったと思われても仕方ありません。
「減税」を撤回したので、党名を「名古屋ポピュリスト党」にでも変更すれば良いでしょう。
橋下の「大阪維新の会」も「大阪ポピュリスト党」に改めれば、両者の連携も分かりやすくなるのではないでしょうか。


河村および橋下については、過去の記事も併せてご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/archive?word=%B2%CF%C2%BC%A4%BF%A4%AB%A4%B7
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20111212/p1