元官房長官・野中広務氏が、機密費の流用を暴露(1)


先日、TBS「NEWS23クロス」で2日間に渡り、元内閣官房長官野中広務氏のインタビューが放映されました。
しかし、このことは、TBSおよび「日刊ゲンダイ」以外のマスメディアは取り上げていないようです。
その理由は、記事を読むと分かるような気がしました。
なお、日刊ゲンダイの記事で、元内閣総理大臣小渕恵三氏が新築祝いを要求したとするのは間違いで、「元政治家である政治評論家から新築祝いを要求された小渕氏が、対応について野中氏に相談した」という経緯を、野中氏はインタビューで語っていました。野中氏の発言を省略しようとして、誤って文章の意味まで変えてしまったのでしょうか。

 野中の衝撃告白は、先週放送された「官房機密費の真実」(TBS系)。番組で野中は、官房機密費の使途をバクロした。
「総理の部屋に月1000万円。衆院国対委員長参院幹事長に月500万円ずつ持って行った」「政界を引退した歴代首相には盆暮れに毎年200万円」「外遊する議員に50万〜100万円」「(小渕元首相から)家の新築祝いに3000万円要求された」と次々に明らかにしたのだ。
「これはもう公私混同どころのレベルじゃなく、税金ドロボー、公金横領ともいえる驚愕の実態です。告発されている河村はもちろん、自民党の歴代首相や官房長官はみな泡を食っています」(司法ジャーナリスト)
 野中証言にはもうひとつ注目発言があった。「(政治)評論をしておられる方々に盆暮れにお届け」と明かしたことだ。
「テレビに出ている政治評論家やタレントが数百万円を提示されてマスコミ工作をお願いされたという話もある。この人たちが“毒まんじゅう”を食べていたと仮定すると、官房機密費のニュースに触れない理由が分かります」(民主党関係者)
 鳩山政権が、歴代政権の官房機密費の使途を完全公開すれば、政界と大マスコミは一気にガタガタだ。

http://gendai.net/articles/view/syakai/123424


野中氏は、今月23日の講演でも、「複数の評論家に機密費を渡していた」と述べています。
しかし、それが今日になって記事になった理由は、「自民党政権にとって都合の良いことしか言わない評論家を使っていたマスメディアにとって都合が悪いから」なのでしょうか。

 野中氏は講演で「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。

 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。

http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20100428rky00m040001000c.html