地球「温暖化」ではなく、「寒冷化」?


今日の朝日新聞の記事で、太陽の活動が弱まっていることが報じられていました。

 太陽の活動が200年ぶりの低水準にまで落ち込んでいる。これまでのパターンだと再来年には活動の極大期を迎えるはずなのに、活発さの指標となる黒点がほとんど現れない。研究者も「このままだと地球はミニ氷河期に入る可能性がある」と慌て始めた。国立天文台は今月下旬に研究者を集めた検討会を開く。

(中略)

 太陽活動には数百年周期の変動も知られる。17〜18世紀には約70年間、黒点がほぼ消え、欧州では英国のテムズ川が凍るなど「ミニ氷河期」に陥った。東京大宇宙線研究所の宮原ひろ子特任助教は「ここ1千年でも活動の極小期が5回あり、前回が1800年ごろ。歴史的には、そろそろ次の極小期に入ってもおかしくない」と指摘する。

 国立天文台の常田佐久教授は「X線や光も弱まっている。今後、再び黒点が増えても、従来のような活発さになると考える太陽研究者は少ない」と話す。

http://www.asahi.com/science/update/0601/TKY200906010159.html


最近、マスメディアで環境保護(=地球温暖化防止=二酸化炭素削減)を訴えるメッセージを見たり聞いたりしない日はありません。
しかし、現状は、むしろ地球が寒冷化する可能性さえあるのです。


このような太陽活動の変化については、読売新聞でも取り上げられています。
http://www.yomiuri.co.jp/space/news/20090410-OYT1T00882.htm
http://www.yomiuri.co.jp/space/astronomy/20090512-OYT8T00982.htm


地球温暖化について、「原因は二酸化炭素だけではない」「人類の社会経済活動により排出される二酸化炭素の影響は小さい」「太陽活動の変化が最大の要因」とする説があることは、以前から知っていました。
確かに、46億年の地球の歴史では、人類誕生以前に、現在よりはるかに暑い時期も、地表が氷で覆い尽くされた時期もあったことが分かっています。


上武大学大学院教授・池田信夫氏のブログで、地球温暖化への懐疑論が詳しく掲載されています。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6fbd1d3a0759bd65df11dc4a2d11ea5e
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/86511d76663734ad5d6057b791fc3cf9


地球温暖化論のウソとワナ」の著者で、横浜国立大学大学院教授の伊藤公紀氏の視点は、地球温暖化論を考える上で欠かせないものでしょう。

「現在の地球温暖化問題で、もっとも不自然なのは極端に二酸化炭素(CO2)排出量だけが問題視されていることです。気候変動にはさまざまな要因がある。ところが、気候変動に関する政府間パネルIPCC)の報告書でCO2が主な原因と指摘されたことで、世の中は暴走を始めているのです」

ナポレオン・ボナパルトは、『人を動かすのは恐怖と利益だ』と言ったと伝えられています。現在の地球温暖化問題は、まさに恐怖と利益によって動いている」

「CO2排出を削減しないと地球に大災害が起こる。CO2排出を減らせば確実に致命的な地球温暖化は防げる。世界のCO2排出量はちゃんと減らせるというのはすべて過大評価であり、はっきり言えば間違い」

「そもそも、IPCCは国内の原子力発電を推進しようとする英国などのイニシアチブで生まれた経緯があると指摘されています。かつて、大気汚染を理由に推進しようという世界的な動きがありました。今度はCO2削減を理由にして、原子力発電を推し進めようとする“力”が存在しているのではないでしょうか」

「CO2だけを悪者に仕立て上げ、原子力バイオ燃料を進めることで、世界はCO2による地球温暖化とは比べものにならない危険を抱え込もうとしているともいえます。現状の地球温暖化問題に潜む、最大のワナがここにあるのです」

「もちろん、無駄を減らして、CO2排出が少ないクリーンで快適な社会の実現を目指していくのはよいことです。でも、そもそもの目的は地球規模の気候変動に対応しようということだったはず。CO2削減だけに固執する現状は、徳川綱吉の『生類憐みの令』に似ている。動物の命を守るために、人を処刑するのは本末転倒ですからね。気候変動は人為的でない要素も多い。真に豊かで幸せな世界を実現していくためには、CO2削減以外にもバランスよく取り組んでいかなければいけないことがたくさんあるはずです。この記事を読んだ人たちが、一人でも多く、広い視野に立つ“気候問題の達人”になっていただけたら、世の中も変わっていくのではないかと期待しています」

http://promotion.yahoo.co.jp/charger/200808/contents03/vol22.php


世界には、二酸化炭素削減に取り組まない国も、もちろん存在します。
もし二酸化炭素削減が環境保護につながらず、経済活動等「人々の暮らし」に悪影響を与えるのであれば、全く馬鹿げたことです。


二酸化炭素削減への懐疑論」は、必ずしも「環境保護の否定」を意味するものではありません。
いま、冷静な議論が求められていると思います。