血液型性格判断（４）

「血液型と性格との関連の有無」というテーマは、心理学者たちによって研究されてきました。
その結果、「血液型と性格は全く関係ない」というのが心理学の常識になっていることは、度々指摘してきました。

厳密には「多数の人に様々な性格（パーソナリティ）テストを用いて実験しても、血液型による性格の傾向の違いは見られない。これは、『血液型と性格は全く関係ない』ということを証明するものではないが、『血液型と性格は関連する』と断定することは誤っていることを示している」「『血液型と性格は全く関係ない』と考えるのが自然である」ということです。

これに対して、血液型性格判断の「熱狂的な信者たち」は「『血液型と性格は全く関係ない』ということを証明するものではない」という部分をとらえて、自分たちの思想が正しいと主張するのでしょう。

しかし「熱狂的な信者たち」は、科学的検証に耐えうる実験を行なおうともしないことが、研究者から指摘されています。
「血液型と性格は関連する」という結論ありきの、オウム真理教及び統一教会などのカルト信者と類似した思考なのでしょう。

心理学の研究では、「人間は、関連しない要素が関連すると思い込むことがしばしばある」ということも明らかになっています。
カルトなどに見られるマインド・コントロールの研究成果は、血液型性格判断を信じる人々の心理の理解にも有効なのでしょう。

以下、研究者のＷＥＢサイトをご紹介します。血液型性格判断の問題を考える上では必見です。

岡山大学大学院教授・長谷川芳典氏
http://www.geocities.jp/hasep2004/bloodtype/index.html
http://www.geocities.jp/hasep2004/bloodtype/991108.html
http://www.okayama-u.ac.jp/user/hasep/articles/2005/_507Hasegawa/_507Hasegawa.pdf

立命館大学教授・佐藤達哉氏
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~satot/newversion/dont/blood.html
http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~satot/newversion/dont/seikaku.html

ま、一般論として、他者の差別や偏見に繋がらない限りは、血液型性格判断を信じるも信じないもその人の勝手ということになる。しかし、一生のあいだ、血液型というフィルターを外すことができないままに他者と接し続ける人が居たとしたら、まことに哀れで可哀想なヤツだと、他人事ながら思う。

http://www.geocities.jp/hasep1997/_8/09/11.htm#_80911

この長谷川氏の意見に、私も全く同意します。