朝青龍及び検察と癒着したマスメディアの大罪


昨日、横綱朝青龍が引退を発表しました。
解雇されるのが確実な状況で、自ら引退せざるをえなかったのでしょう。


これまで何度も不祥事を起こしてきたのは周知の事実ですが、昨日発売の「週刊文春」によると、飲酒時に暴力を振るうことが全く珍しくなかったようです。
6年前には師匠の高砂親方の顔面を殴ったが、高砂親方は顔が腫れていても事実を公表しなかったとのことです。横綱を擁する部屋には、日本相撲協会等から多額のカネが入るようですので、それを失いたくなかったのでしょうか。


怪我を理由に巡業を欠場しモンゴルでサッカーをしても、たったの2場所出場停止で済まされてしまいました。朝青龍の友人の医師が「善意でサッカーの試合に出た」と擁護していましたが、巡業欠場の理由が虚偽だったことが大問題なのです。


7年間も綱を張ったのが奇跡、と「週刊文春」の記事で述べられていましたが、それを許したのがマスメディアです。
不祥事の直後でも優勝すれば批判的論調はすぐに消え失せ、朝青龍をほめそやす言葉ばかりになり、コマーシャルに出演させる企業までありました。
これでは、「勝てば官軍」となるのが自然でしょう。


マスメディアと取材対象・情報源の癒着は、危険な社会を形成しています。


イチロー等、傲慢なスポーツ選手を全くと言って良いほど批判しないことならまだしも、権力との癒着が民主主義を危うくしています。
大多数のマスメディアは、検察から情報を得られなくなることを恐れ、検察にとって都合の良い情報ばかり流し、検察という強大な国家権力へのチェック機能を放棄したかのようです。「週刊朝日」は例外ですが…


検察が正義ではないことは、検察内部の裏金問題を暴露しようとした検事・三井環氏を微罪でわざわざ検察が乗り出して逮捕し有罪にしたことでも明らかです。
法務大臣には検事総長への指揮権がありますが、それを行使すれば確実にマスメディアに袋叩きにされるので、検察を監視するのはマスメディアしかないのが現状です。
しかし、そのマスメディアが検察と癒着し、世論が操作される恐ろしい状況になっています。


昨日は、「民主党幹事長・小沢一郎氏が不起訴」とのニュースもありました。
「特定の企業等との癒着がありそうだ」「怪しい」という情報が大量に流されたのですが、小沢氏の社会的評価を散々傷つけ、それでも起訴できなかったのです。
大山鳴動して鼠一匹」どころか、鼠も居なかったと言いたくなるような結果です。


ジャーナリスト・有田芳生さんのブログ及びツイッターで、東京地検が「週刊朝日」編集長に出頭を要請したこと及び朝日新聞社内で事実隠蔽の動きがあったことが述べられています。
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2010/02/post_ae95.html
https://twitter.com/aritayoshifu/status/8589019530