「小沢一郎ほど、誤解されている人はいない」


一昨日放送のテレビ東京カンブリア宮殿」に民主党幹事長・小沢一郎氏が出演すると知り、録画して見ました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20100104.html


司会の村上龍氏が「小沢一郎ほど、誤解されている人はいないのではないだろうか」と述べていましたが、私も多分そうなのだろうと考えています。


「権力志向が強い」「強権的・独裁的」という「小沢一郎像」を形成しようとするマスメディアが多いようですが、実像は違うのではないかと最近思うようになったのです。


自民党を離党して、ずっとしんどい思いをしてきた。自民党に残っていれば楽だった」
「これまでの自分の政治活動は権力闘争でもあったが、何のための権力闘争なのかが問題」
衆議院中選挙区制だった55年体制の時代は、最大野党の社会党衆議院の半数に満たない候補者しか擁立しないから、投票する前に政権交代が起こらないことが決まっていた。これでは民主主義の機能を果たさない」
小沢氏の、このような趣旨の発言を、昨年のNHKの番組で聴きました。


自分の利益を最優先し、権力を志向するのであれば、自民党総裁内閣総理大臣にもなれたのにその座を選ばず、自民党に居ながら政権交代が起こりやすくなるような選挙制度改革を行なおうとしたり、自民党を離れることもなかったのではないでしょうか。


カンブリア宮殿」でも小沢氏は「自分はマスメディアに嫌われている。マスメディアも含めて、例外なく旧来の利権の仕組みを変えようと言っているから。我々は『無血の革命』『民主主義の革命』を目指している」「田中角栄氏は、様々な意見を『足して二で割る』名人だった。当時は、それでも良かった。しかし、それでは、変化の時代に荒波を乗り越えていけない」「我々は根本から変えるんだ。官僚主導から国民主導、政治家主導の政治に変える」「『国民自身が目覚めろ』『自分自身が行動しろ』『人のためではない。自分のためだ』と言い続けてきた」「本当の民主主義で、国民は『自分たちが政権を選び、作る』ということを理解できる」「原点として『みんなのために働く』ということを忘れずに一生懸命に努力する」と述べていました。


「小沢氏は理想主義者だ」と評する人も居ます。
17年前の「非自民連立政権」などのとき、「独善的で強引」と批判されることもあったのは、「本当の議会制民主主義の実現」という理想を性急に実現しようとしたための反感だったのではないでしょうか。


そのような小沢氏が率いる民主党が政権を獲得すると困る勢力による陰謀が、小沢氏の秘書逮捕だったのでしょう。
小沢氏の秘書逮捕の不当性について、過去の記事で指摘していますので、よろしかったらご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20091226/p1
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20091114/p1
http://d.hatena.ne.jp/psw_yokohama/20090613/p1